iPadのclip studioの月額制は高いのか?安いのか?

デジタルイラスト
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結論から言います

高くは無いけど安いとは言わない。です。結論だけ知りたい方はこれさえわかってもらえればこの記事の趣旨は伝えられたと思います。

まずは月額

iPad版のクリップスタジオ(クリスタ)の月額価格はご存知かと思います。改めて表記すると

  • PRO版月額480円/年額2800円(月換算233.3円)
  • EX版月額980円/年額7800円(月換算650円)

他のサブスクリプションサービスの典型として、Netflixがあるかと思いますが、こちらは月額990円がベーシックプランとして提供されています。他にも音楽のSpotifyも一般プランが980円等々、一般的なサブスクサービスの下限が1000円より少し安い、位の価格として設定されています。

クリスタの場合、最低限の絵を描く機能として考えるとPRO版の480円はかなり安く提供されているということが見て取れますが、問題は最低限の、というところです。実際クリスタで「漫画」を描こうとした場合はEX版一択になりますし、足りない機能を考えるとEX版を選ぶべきです。

お絵描きが動画配信や音楽配信以上に生活を潤わせるのか、否か

ここで他のサブスクの値段との話です。もしあなたが、月に数本の映画や配信限定ドラマ等の視聴を趣味としているなら、クリスタのEXの月額980円はかなり高く感じるはずです。またもし、あなたがいつでも音楽を聴いていたい!生活は音楽と共にある!と思っている場合も同じくクリスタは高いと感じると思います。それは、お絵描きした出来ないアプリに月々の金額を払うよりも、圧倒的にコンテンツが多いその他のサブスクサービスに魅力を感じるからです。

では、どう言う人がクリスタの月額を安く感じるのか?

正解はプロ

ここで言うプロとは、絵を描くことで生計を立てている人だけをさしてはいません。プロというのは、常にそれを頭の片隅で考えている人をここでは言います。

プロお絵描き者とは?

つまり、映画好き、ドラマ、動画好きからすればそれは映像視聴のプロであり、ネトフリアマプラ、Huluなどのサービスは破格に安いとなりますし、音楽を聴くプロからすれば、SpotifyやAmazon、Appleの音楽配信サービスも破格の価格に感じているはずです。それは単に、プロという言葉では表さられないほど、そのサービスによって「自分の生活が潤うから」では無いでしょうか?

つまり、寝ても覚めてもお絵描きをしたいプロからすれば、iPadのように画一的にデバイスが揃っている機器でどこでもいつでも絵が描ける環境が月々980円で手に入るというのは価格破壊のような安さを感じるはずです。

ただし、大きな問題、それは、自身のお子様がiPadで絵を描きたい!というような場合です。

自分のこどもが欲しがっている

自分は絵は描かないけど、息子が…娘が…というような場合。残念だけど、お父さん、今月からお小遣いからクリスタのサブスク支払うから!とは、なかなか厳しい拮抗と押しては引くという駆け引きがあるのでは無いでしょうか?この場合の解決策も提案するのがこのブログです。

月にクリスタで何作品描ける?

本当にお絵描きが好きな場合、ラフだけなら月60枚、背景がないカラーイラストでも4枚は月に描けるはずです。

低学年の場合

もしお子さんが小学校低学年なら、家計のお財布事情もありますが、正直、iPadはまだ早いかと思います。なぜなら、iPadは場合によっては手に持って運ぶ事があるからです。大人からすれば軽いと言われるiPadですら477g、少し飲んだペットボトルくらいの重さがあります。それに正しい字の書き方、箸の持ち方、鉛筆の持ち方等を教えている内は、Apple Pencilの独特の形状は握りにくさ、持ちにくさ、を覚えさせてしまう原因にもなると感じるからです。ですので、心を鬼にして言いますが、紙と鉛筆やクレヨン、クーピーのようなものが、手癖や教育という観点からはより優れていると考えます。

高学年の場合

高学年にもなると、デジタルネイティブと言われる昨今では、同級生がスマホやタブレットでお絵描きしているということも大いにありえます。加えて、プログラミング等の観点からも何かデバイスを与える方がこどもの為になるのではないか?と思う方も相当いらっしゃいます。が、お絵描きという観点からはまだです、この項目を読んで考えていただきたい。学校の授業で水彩絵の具を配られているかと思いますが、その理由は、混色や色合いの表現、また絵を通じて表現する事の楽しさ、を学んでいるからという理由があるのです。なにもデジタルのパキッとした色合いのカラフルなイラストを描く事やそうなるために授業で教えられているわけではありません。僕も小学生の頃は、市町村の優秀賞や校内の張り出し、展示ホールでも展覧されるなどの受賞をしましたが、それは、基礎の基礎の中にある「絵を描くって楽しい」から来る喜びが原動力になって実現したものでした。もしお子さんが、YouTubeで見たからとか誰々が使っているからという理由でiPadを望んでいるなら、それはきちんと、「絵を描くことの楽しさ」をその子が体感しているからなのか?ということを見てあげましょう。もしも絵を描く事が好きで、デジタルにも挑戦したいという事が感じ取れたなら、将来、名のあるイラストレーターや画家、漫画家、デザイナー等のクリエイティブな職に就く子に育つ可能性があります。

中学生の場合

中学にもなると、自分の好き!を自覚してるはずです。大人からすればまだまだですが、自分なりの根拠と理論で好きという事がわかっているはずです。なので、お父さん、お母さん、与えましょう。iPadを。ただし、iPadを得たからには何かの結果を示す必要が伴うことも教えましょう。「大人の世界は…」とか「将来仕事にするなら…」とかはいりません、こどもからすればウザイだけです。でもウザく無い内容だけは伝えておきます、クリエイティブの世界でも他の大人の世界と同じく結果や成果を求められます。厳しい世界です。僕は兼業イラストレーター、デザイナーをやっていますが、絵や配色の理論的な知識は当たり前に要求されます。大人の世界はどの職種、業種でも対価としての自分の価値の提供が求められます。お子さんにはぜひ、その子の価値を高められるように描いた絵を外に発信するようにアドバイスしてあげてください。他の誰かと切磋琢磨する事がこの時期の子にとって一番価値を高められる事だと思います。

高校生の場合

バイトしろ!とはなかなか言えないのが実情ですし、学校によってはそもそも校則で禁止されていることもあります。たくさんの刺激がある今の世の中でなぜデジタルで絵を描く必要があるのか?高校生ともなると、小論文的な答えを求められる場面も出てくるはずです。たとえ大学に行かずとも、なぜなのか?を答えられるようになるということは、大人になってからも必要な能力です。絵を描くということもそれは同じです。

大学生の場合

大学生にもなったら一人でどうにかすることも必要になります。心配も増えます。厄介ごとも怖い。でも挑戦したいなら大人として話す必要もあることです。絵を仕事にしたいのか?絵を描くことでどうなりたいのか?つまり、趣味なのか?仕事なのか?です。こればかりは大人同士の話し合いということで、ここでは主題からそれるため、割愛させていただきます。

長々と書いた終わりに

最初に結論を述べた、高くは無いが安く無いという事の輪郭が見えてきたかと思います。その理由が結局は、望む人の価値観によるから、という事になるのですが、iPadというデバイスの性質上、もし自分や家族全員となると、個別に契約数が増えますし、これは、例えばテレビ画面でみんなでアマプラやネトフリを観る!という事とは大きくかけ離れたサブスクになってしまいます。また、先ほど述べたようなお子さんが必要性を訴えてきている場合は、その年齢によって考えるべき事があったりして、これが正解という一つの正解が無いというのも理由になります。

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